未経験の分野もチャンスに変える!――「楽しい」を追求し、新たな市場を切り拓く営業の仕事

今回は、未経験ながらペット家電事業の新規立ち上げから携わり、現在も新たな市場を開拓し続けているTimepieceカンパニーの高島さんにインタビューしました。常に前向きに、楽しみながら仕事に取り組む高島さん。どのようにして新たな分野で活躍の場を広げていったのか、その秘訣に迫ります。
目次
「好き」を原動力にウエニ貿易へ入社─大手ディスカウントストアを担当し身についた営業としての基礎
─これまでのキャリアについてお伺いします。前職での業務と転職を考えるようになったきっかけについて教えてください。
前職も営業職で、食品を扱っていたのですが、正直なところあまり興味を持てない商材でした。ただ、それでも1年目から前年比110%や120%と実績を出せたんです。もし自分が本当に好きな商材を扱えたら、もっと力を発揮できるんじゃないかと考えるようになり、大好きなファッション系の商社に転職したいと考えました 。
商社を中心に就職活動を行ったところ、複数の会社から内定をいただけました。その中でも、ウエニ貿易は会社の規模が大きいので、業務の幅も広がるのではないかと思ったのが決め手でした。時計、服飾、フレグランスと、幅広い商材を扱っていて、それぞれのカテゴリで有名なナショナルブランドを多く取り扱っているのが、非常に魅力的でしたね。
─入社して最初に配属されたのは大手ディスカウントストアを担当するチームだったと伺っています。最初はどのような仕事内容でしたか?
大手ディスカウントストアのチームでは、各店舗に回り、店舗で商談をして商品を納品し、自分で売り場を作り込むという仕事でした。最初の数ヶ月は先輩に同行し、商談の進め方・雰囲気をつかみました。同行する際に、先輩から「ここを提案してみなよ」と言われ、一緒にやらせてもらうこともありましたね。実際に商談経験を積みながら、徐々に一人で挑戦するようなステップでした。
─具体的にはどういった営業活動をされていたんですか?
各店舗の担当バイヤーと商談を進めるのですが、店舗の規模によって、担当者が社員だったり、アルバイトだったりもしました。そのため、店舗ごとに提案内容を考える必要がありました。とは言っても、最初は人間関係の構築からスタートでした。いくら理屈っぽいことを言っても、嫌いな人から商品を買うことはないと思うので。まずは店舗の売り場を整理し、うちの商品を綺麗に並べ、「ありがとう」という言葉をいただいて信頼を得られたら、「この商品を置いてもらえませんか?」とお願いする、ということから始めましたね。
店舗ごとの提案という点では、POSデータを分析し、それを元に商談を行っていました。大きな店舗のバイヤーは、売り場に立って販売業務もしており多忙なので、売上を正確に数字で把握していないことも実は多いんです。そこで実際の数字を見せることで、納得して商品を買ってもらえます。さらに、複数店舗を統括するエリア長と商談する際には、エリア全体で何が売れているのかを分析して提案していました。データを活用することで、商談の確度や、ウエニ貿易に対する信頼性が向上するんです。
数百店舗規模を担当し次々に商談を重ね、大変ではありましたが、営業として成長するには最適な環境だったと思います。商談、販売促進、データ分析と、営業の基礎となる経験ができて非常に良かったですし、すべてが今でも役立っています。
新規開拓と未知の分野への挑戦─「楽しむ」姿勢がチャンスを掴む
─その後はどのような業務を担当されましたか?
大手ディスカウントストアを3年ほど担当した後、2年ほどEC法人や時計専門店の担当を担当しました。これまでの営業経験を活かし、その法人や業界の売上データを分析して提案を行うという営業スタイルでした。
またこの時は、前任から引き継いだ得意先もあれば、取引が無くなってしまった得意先に対して、再度営業することもありました。ほぼ新規の得意先に対して、ウエニ貿易の挨拶から始まり、「過去にはこういった取引があって、もう一度取引を復活させたいのですが、何かできることはありませんか?」といった販路開拓も行っていました。実際に、取引ゼロから年間3億円程の取引になったケースもあります。
─現在の仕事内容を教えてください。
現在はペット家電事業を担当しています。統括部長から「新規でのペット家電事業の話があるんだけど、やってみないか」と言われたんです。最初は戸惑いましたね。時計とは全く違う商材なので。でもまずはやってみようと、挑戦することにしました。
─ペット家電事業では、最初はどのようなことから取り組みましたか?
新規事業なので、ウエニ貿易としてノウハウもなければ、もちろん得意先もゼロのところからスタートでした。まずは、既に時計の取引のある家電量販店に営業を行いました。先ほど話した通り、新規営業の経験はありますが、商材が全く違うので商談での話の切り口などはやはり難しかったです。商材の知識がないということは、業界知識もないということなので、業界で当たり前のことなのか、見当違いなことなのかさえも分からないんです。
─そうすると、最初はなかなか商品を買ってもらえなかったのですか?
それが意外とすべての家電量販店での契約が決まりました。僕の場合、物怖じせずに話していけるので、まずは初めましてのバイヤーとも仲良くなりました。何度も通って、電話もして、人間関係を一から築きましたね。
家電のこと、業界のこと、わからないことは素直にバイヤーに聞きました。最初は「こんなことも分からないのか」など厳しいことも言われますが、素直に「教えてくださいよ」とお願いする。そうやって仲良くなると、ヒントをくれるんです。そこから自分で考えて、「であれば、うちの商品こうやって使いませんか?」と、提案につなげました。家電・業界の知識は教えてもらいながら、これまで養った営業や販促の知識を掛け合わせて提案する。そうして未経験の分野ながらも、順調に取引を開始することができました。
─今ではメーカーとの交渉も担当されているとお聞きしました。
当初メーカー交渉を担当していた営業は別にいましたが、僕が全ての販売先法人を担当していたので、この得意先はこう考えているからここを改善してほしいとか、この得意先はこう言っているから条件をこうしてほしいとか、自然とメーカーと直接話すようになりました。そんな中、上司からも直接交渉を担当するように指示があり、正式に担当になりました。
昨年9月からは、「PETKIT」というペット家電のブランドの取り扱いが始まりました。現在は日本市場へのさらなる販路拡大のために、メーカー側を日本に招いての商談にも加わり、日本市場におけるウエニ貿易の強みを説明したり、日本市場を一緒に見て回って紹介したりと、今までの営業活動とは異なった経験も積むことができています。
─メーカー交渉まで担当する今でも、新規営業も継続しているそうですね。
はい、例えば、北海道にあるホームセンターが新店オープンする際に、商品陳列のために出張することになり、せっかく北海道まで行くので新規営業もしようと決めました。北海道で一番大きなペットショップチェーンを見つけ、出張までの2週間ほどで合計100回くらい電話しました(笑)。とりあえず話だけでも聞いてください、と。そして北海道で商談させてもらい、即日で取引が決まりました。今でも、自分で探して見つけ、可能性を感じたところにアプローチするという泥臭いこともやっています。
営業の面白さは「ヒアリング力」から生み出す成果
─改めて、営業の面白いところってなんでしょうか?
面白いなと思う瞬間は、自分が考えた戦略がハマって数字になった時ですね。情報を聞いて考えて、それを落とし込んで営業に行き、契約が決まり数字になった瞬間はやっぱり嬉しいです。そして、その戦略を立てるために、一番重要なことはヒアリングだと思っています。得意先によって何を考えているか、どういう状況なのか、すべて異なります。それをいかに本音で引き出せるかが重要です。
例えば提案して、バイヤーが適当に「いいね」と言っているのを鵜呑みにしてそのまま持ち帰ったら、後でメールで「やっぱり大丈夫」と断られてしまうこともあります。でも、相手の「いいね」が本音じゃないことに気づくことができると、その場でさらに深堀りし、「実はこうなんだよね」と本音が聞けて、「それならこうしますよ」とさらに提案ができる。そうすると本当の「いいね」を引き出せるんです。これができるようになったのは、これまでの営業活動の積み重ねでヒアリング力が上がったからだと思います。
様々な得意先がありいろんな担当者がいて、一筋縄ではいかない部分もありますが、成果が出ると、自分の営業力に自信を持てますし、答え合わせをしているような達成感を感じます。
─今後の目標やチャレンジしたいことを教えてください。
ペット家電事業は、今後日本市場でさらに拡大していくフェーズにあると思っています。ですが、僕は一歩先、二歩先を考えていたいので、他にどんなチャンスがあるか、どんな新しいことを持ってこようか、と常に考えていて、実際に今も水面下で動いています。大切なのは、スピード感やいかに先を見ているかということだと思うので、現状に満足せずに常に次の戦略を考えながら、新しいことにチャレンジしていこうと考えています。
その上で目標は、新規事業の売上をさらに大きくすることです。ペット家電だけでなく、それ以外の新たな事業でも売上を作り、時計に匹敵するくらい大きくしたいなと思っています。ただ、時計の売上はものすごく大きいので簡単なことではないと思いますが、将来達成できるよう、これからも挑戦し続けていきたいと思っています。
─最後に、ウエニ貿易で働いてみたい、と思ってくださる方へメッセージをお願いします。
何事にも前向きに取り組める方と一緒に働きたいな、と思います。ウエニ貿易では、前向きに取り組んでいる人には、チャレンジする環境を作ってくれますし、自ら手を挙げれば土台を作って飛び込むチャンスをくれます。あとは僕みたいに、いつでも楽しむこと。常に楽しんで営業をやってきたからこそ、新規事業のチャンスもいただけたと思っています。良い意味で遊び感覚で楽しみながら、仕事に真摯に取り組める人が、チャンスを掴んで活躍できる会社だと思うので、ぜひ一緒に楽しみましょう!

営業総合職として、Timepieceカンパニーへ中途入社。大手ディスカウントストアからEC法人まで、多様な得意先への時計営業経験を経て、現在は新規事業のペット家電事業を担当。