入社2年目で挑んだ新規ハンターへの道
――これまでのアプローチ手順を見直した新規営業の進め方
既存顧客との取引を大切にしているウエニ貿易で、視野を広げるために始まった新規開拓プロジェクト。そのメンバーに選ばれ、活躍している宮川さんにお話を伺いました。熱心な営業で契約を勝ち取ってくることから「新規ハンター」と呼ばれる宮川さんのサクセスストーリーをご紹介します。
目次
入社2年目にして訪れた転機
─現在、新規開拓に取り組まれていらっしゃるそうですね。
はい。入社2年目でコロナ禍となり、会社全体で新しいことをしていこうという流れになりました。そのなかで、既存顧客に対する営業メインだった私の部署も、新規開拓を積極的に行うことになったんです。それまで既存のお客様への営業担当だったため、「初めまして」という段階から営業につなげていく方法を知らなくて。はじめは提案書とトークスクリプトを手元に置いて電話をしていましたが、なかなかうまくいかず自信を持てずにいました。そこで、今までのやり方を見直すことにしました。
─具体的にどのような見直しを行ったのでしょうか。
既存営業の際には、PDCAサイクルを活用していたのですが、新規営業には合わないと思って、DCAPと進める順番を変えることにしました。つまり、まずは電話をかけるという行動を起こしてアポイントを取り(Do)、ヒアリングベースでお客様の状況をチェックします(Check)。次に「こうしたら今までのウエニ貿易とは違う強みが出るんじゃないか」という視点から物事を考え(Act)、お客様にプランを提案する(Plan)という手順です。電話をかけるという行為自体は同じですが、目的が変わるため、格段に動きやすくなりました。
熱心なアプローチにより、最高難易度のお客様と成約
─営業アプローチの手順を変えようと思いついたのはなぜですか。
新規開拓で担当になったエリアの中に、ウエニ貿易が5年間アプローチしたものの、契約に至っていないお客様がいました。上手くいっていなかったということは、先方に不安要素があるのではと考えたんです。その不安を払拭するために、今までのやり方を見直し工夫を凝らし、どうしたら会社と商品、そして私を信じてくださるかを必死で考えました。通常の流れでは、提案書を事前に作成し、アポイントを取り提案をしますが、その手順では先方からしたら的外れの内容になってしまい、今までと同じ結果で終わってしまうのが容易に想像できました。そこで、現状をヒアリングしてから、お客様にあった課題解決と将来性を提示して説明することが突破口になるのでは、と新しいアプローチで進めたところ、成約いただくことができました。その後も立て続けに新規獲得を進めていき、社内で新規ハンターという評価をいただきました。
─宮川さん自身が営業をするうえで大切にしていることはありますか。
これは既存のお客様にも言えることですが、「未来が見える提案」が必要なんです。ウエニ貿易には5つの行動指針があるのですが、そのうちのひとつに「知ることなくして、打つ手なし」という言葉があります。たとえば、買い物に行ったお店の店員さんから、いきなり「この時計が似合いますよ」と勧められてもうれしくないじゃないですか。でも、たくさん自分のことを聞いてくれて、時計の知識やファッションの流行を説明してくれて、そのうえで「それならこれがおすすめですよ」と言われたら、買う側もうれしいですし、提案した側もすごく気持ち良いと思うんです。営業となると企業同士のお付き合いですから、規模は大きくなりますし、難易度も格段と上がりますが、根本は同じだと思います。お客様の状況を知ったうえで、ウエニ貿易の商品でどのようなお手伝いができるのか、どのような未来を描いていただけるかということを大切にしています。その側面では、ウエニ貿易の営業はコンサルティング要素も必要だと感じますし、私自身も日々勉強し続けなければなりません。
─熱心に対応していても断られることはないんですか。
既存営業の場合と、新規営業の場合とでは、性質や特色が少々変わってきますが、断られてしまうことや、簡単には進まないことは多々ありますし、むしろ上手くいかないことの方がほとんどです。たとえば、私が直接提案した部長様やバイヤー様には納得いただけていても、社内稟議を通そうとしたときに「だめだったよ」と言われることは日常茶飯事です。そのようなときでも「そうですか」と引き下がるのではなく、「何がネックでしたか」と先方の状況をヒアリングし、そうしたうえで自分が、「どうすれば解決に向かえるか」を考えます。「そうですか」で終わらせることは簡単ですが、本当にお客様の役に立ちたいという気持ちでやっているので、最後まで熱心に対応していきたいと思っています。
コト消費の社会を、もう一度モノ消費にしたい
─今後、ウエニ貿易でやっていきたいことはありますか。
あります。これは私の入社理由でもあるのですが、コト消費の世の中を時計の力でモノ消費にしたいんです。かつてバブル時代はモノ消費でした。ブランド品を身につけている自分に価値があったんです。でも今はコト消費の時代です。たとえば、「ジムに行っている」「旅行に行く」「会社を経営している」と、やっていることに価値を置いていますよね。でもそれを「社長になったからこの時計が買えるんだ」「ジムで頑張って作り上げた体だからこのデザインの時計が似合うんだ」と、人々の個性を尊重し合い、時計を通じて自己表現のツールにできたらいいなと思っています。そのためにまずは、目の前の状況やお客様と真摯に向き合い、商品と私自身の付加価値を高めていきたいです。
BtoBの営業職を志望し、時計事業部へ新卒で入社する。学生時代に3つのアルバイトを掛け持ちした経験を活かし、入社直後から営業として活躍。入社2年目で新規営業にも着手し、入社3年目にして、1億円以上の予算を任せられている。